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信楽焼の特徴

信楽焼の特徴は、陶器に灰がふりかかってできる自然降灰釉(ビードロ釉という)と、土中の鉄分が焼成することによって表面にほのかに赤く、あるいは薄いかき色のような火色、それと薪の灰に埋まる部分が黒褐色になる「焦げ」の現象が、独特あじわいを醸し出すのが特徴だといわれています。

信楽は、日本六古窯の一つで1250年の伝統を誇る日本最古の産地です。その始まりは、天平14年(742年)聖武天皇が紫香楽宮の造営に着手されたときに、布目瓦、汁器の須恵器を焼かれたことに始まり、その後、水がめ、種壷、茶壷、茶器、徳利、火鉢、植木鉢など大物から小物に至るまで信楽焼独特の「わび」「さび」を残し今日に至っています。

信楽でどこへ行っても出会うのが、狸の焼き物、なんとなく憎めないこの姿かたちは「八相起縁」と呼ばれる縁起を表しています。「信楽=狸」というイメージは、昭和26年、昭和天皇の信楽行幸の際、小旗を持ち沿道に延々と並んで天皇を歓迎する信楽狸が全国に報道され、定着したと言われています。